突発性難聴でも車の運転を諦めない!免許の法的基準と安全な復帰への全知識
こんにちは。浜崎鍼灸整骨院 院長の浜崎です。国家資格(鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)を保有し、37年以上の臨床経験をもとに、地域医療と交通安全支援に取り組んでいます。
先日、当院に50代の男性が来られました。営業職で毎日車で大阪中を走り回っている方です。「先生、三日前に突然左耳が聞こえなくなって、病院で突発性難聴って言われたんです。今日も点滴受けてきたんですけど……車、運転してきちゃいました」。その表情には、不安と焦りが入り混じっていました。
「免許証、取られるんでしょうか」「仕事で車使えへんかったら、クビになるかもしれません」「でも正直、運転中にフラッとすることがあって怖いんです」。次から次へと溢れ出る言葉に、私は「まず、深呼吸しましょうか」と声をかけました。
ある日突然、昨日まで聞こえていた音が消えてしまう。そんな衝撃的な体験をされた方が、次に直面するのが「車の運転」という生活の根幹に関わる問題です。仕事で毎日ハンドルを握る方、子どもの送り迎えが日課の方、買い物や通院に車が欠かせない地域に住む方にとって、「いつから運転していいのか」「免許の更新はどうなるのか」「事故を起こしたらどうなるのか」という問いは、人生そのものを揺るがす深刻な悩みですよね。
当院には、こうした不安を抱えた患者さまが何人も来られます。「医者からは運転を控えてと言われたけど、生活があるから困る」「免許証に何か条件が書かれるのでは」「会社に報告したら、配置転換されるかもしれない」。皆さん、同じように追い詰められた表情をされています。
37年の臨床経験で見てきた多くの事例、そして患者さまたちが実際に乗り越えてきた道のりをもとに、今回は突発性難聴と車の運転について、法的な基準から安全な復帰の道筋まで、できるだけ具体的にお伝えしたいと思います。
この記事でわかること
- 突発性難聴が運転免許に与える影響と法的な基準
- 免許更新時の注意点や補聴器・特定後写鏡の扱い
- めまいがある時に運転してはいけない医学的理由
- 安全に運転を再開するための体調管理と東洋医学的アプローチ
突発性難聴と車の運転|知っておくべき法的基準と免許のルール
突発性難聴と診断されると、真っ先に頭をよぎるのが「免許はどうなるんだろう」という不安かもしれません。でも、まず知っておいてほしいのは、突発性難聴になったからといって、すぐに免許が失効するわけではないということです。
片耳難聴でも車の運転は可能
日本の道路交通法では、普通自動車免許の場合、片方の耳が聞こえていれば運転に支障なしと判断されるケースがほとんどです。突発性難聴は多くの場合、片耳だけに起こります。ですから、もう一方の耳が健康であれば、法的には運転を続けられます。
冒頭でお話しした営業職の男性も、「片耳が聞こえてるなら免許は大丈夫なんですか?」と少しホッとした表情を見せられました。でも私は続けて、こう伝えました。「法律上は大丈夫かもしれません。でも、今のあなたの身体は大丈夫じゃないですよ」。
ただ、問題は「発症直後」なんですね。発症したばかりの時期は、聴力が不安定なだけでなく、耳鳴りによる集中力の低下、そして何より危険なのが「めまい」の症状です。この急性期に無理をして運転を続けることは、私から見ればかなりリスクが高いと言わざるを得ません。
スポーツでもそうですが、ケガをした直後に無理をして試合に出続けると、結果として選手生命を縮めてしまいます。車の運転も同じです。もし運転中に激しいめまいが起きたら、自分だけでなく周りの人の人生まで奪ってしまうかもしれません。
「でも先生、仕事が……」と言葉を詰まらせる男性に、私は伝えました。「免許がすぐになくなることはありません。でも今、無理をして大事故を起こしたら、免許どころか仕事も人生も、全部失いますよ」。
まずは症状が落ち着くまで、数週間はハンドルを握るのを我慢する勇気を持っていただきたいなと思います。その男性も、最終的には会社に正直に報告し、2週間の運転業務免除と配置転換で乗り切られました。今は元気に営業に戻っておられます。
職業ドライバーの方はより慎重に
タクシーやバス、大型トラックなどの第二種免許をお持ちの方は、普通免許よりも健康管理が厳格です。聞こえないことを隠して乗務することは、法的なリスクだけでなく、万が一の際の損害賠償額が桁違いになる可能性があります。
まずは主治医としっかり話し合い、今の自分の状態が「安全に他人を運べるレベルか」を客観的に判断してもらうことが、プロとしての責任ある行動と言えるでしょう。
車が生活に欠かせない地域に住んでいる方にとって、運転できない期間は本当に辛いものだと思います。でも、それは決して永遠ではありません。正しく休み、正しく手続きを踏むことで、再び安心してハンドルを握れる日は必ずやってきます。焦る気持ちをグッと抑えて、まずは身体の修復に集中しましょう。 そして、必要であれば当院や#8080(安全運転相談窓口)にご相談ください。あなたの安全な復帰を全力でサポートします。
あわせて読みたい:突発性難聴で飛行機に乗れる?悪化を防ぐ治療と対策を解説
道路交通法が定める聴力の基準と補聴器
運転免許の適性試験における聴力基準は、実はとても具体的です。基本的には「10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること」と定められています。
90デシベルというのは、騒がしい工場の中や、間近で聞く防犯ブザーのような音量です。つまり、周囲の危険を知らせる音が最低限キャッチできれば、法的には合格ということになります。
片耳難聴(一側性難聴)の場合
突発性難聴は多くの場合、片方の耳だけに発症します。この場合、反対側の健康な耳が基準を満たしていれば、免許証に「補聴器等」の条件すら付かずに更新できることが一般的です。
これは、法が「会話能力」ではなく「危険回避のための物理的な聴取能力」を重視しているためです。片耳が聞こえないことで音の方向が分かりにくくなる不安はありますが、法的には「運転可能」な範囲であることを知っておくだけでも、少し心が軽くなるのではないでしょうか。
運転免許適性試験(普通免許)の聴力判定基準
| 測定時の状態 | 合格基準 | 免許の条件 |
|---|---|---|
| 補聴器なし | 10mで90dBが聞こえる | なし(通常通り) |
| 補聴器あり | 10mで90dBが聞こえる | 「補聴器等」 |
| 補聴器でも困難 | 特定の基準に満たない | 「特定後写鏡等」 |
補聴器を導入するタイミング
もし両耳の聴力が落ちてしまい、裸耳での基準クリアが難しい場合は、補聴器を使って試験を受けることになります。この場合、免許証には「補聴器等」という条件が付きます。
これは「運転中は必ず補聴器を付けてくださいね」という約束事です。補聴器は単に音を大きくするだけでなく、運転中のストレスを軽減し、疲労を和らげる効果も期待できます。「補聴器を付ける=障害者になる」とネガティブに捉えるのではなく、安全に運転を楽しむための高機能なツールだと考えてみてはいかがでしょうか。
「法改正や運用変更があるため、2026年1月現在の情報としてご確認ください。最新情報は警察庁公式サイトをご参照ください」
(参考:警察庁『一定の病気に係る運転免許の可否等の運用基準』)
特定後写鏡(ワイドミラー)と聴覚障害者標識

補聴器を使用してもなお、規定の聴力基準に達しない場合には、さらなる安全策として「特定後写鏡(ワイドミラー)」の装着が義務付けられます。
これは「耳から入る情報を視覚で徹底的に補う」という考え方に基づいたルールです。聴覚にハンディキャップがあっても、最新の補助機材を正しく使えば、安全に道路を走ることができることを法が認めているわけですね。
ワイドミラーの仕組みと効果
特定後写鏡は、通常のルームミラーよりも格段に視野が広く、死角を極限まで減らす設計になっています。これにより、後方から接近するパトカーや、音もなく近づいてくるロードバイクなどの存在を、音に頼らずに視覚で瞬時に捉えることができます。
突発性難聴で音の定位感(どこから音がしているか)が分かりにくくなった方にとっても、この広角ミラーは非常に心強い味方になります。
【注意】特定後写鏡の装着義務違反のリスク
免許証に「特定後写鏡等」の条件があるにもかかわらず、装着せずに運転した場合は罰則の対象になります。反則金は普通車で7,000円、違反点数は2点が科せられます。何より恐ろしいのは、ミラーがない状態で事故を起こした際、「必要な措置を怠った」として過失割合が非常に重くなってしまうことです。
聴覚障害者標識(蝶マーク)の掲示義務
特定後写鏡の装着が必要なレベルの難聴がある場合、車体の前後に「聴覚障害者標識」を表示する義務も生じます。このマークは、周囲のドライバーに配慮を促すためのものです。
道路交通法では、このマークを付けた車に対して無理な割り込みや幅寄せをすることを厳しく禁じており、違反した他車には罰金や減点が課されます。つまり、マークを付けることは自分自身を法的に守ることに直結しているんです。
大阪・十三の私の院の周りでも時折見かけますが、こうしたルールを正しく活用している方は、安全意識が非常に高いなと感じます。
ミラーの選び方や取り付け方、標識を貼る位置など、細かいルールは意外と多いものです。「面倒だな」と思うかもしれませんが、これらはすべて、あなたがこれからも安全に運転を続けるための大切なセーフティネットです。一つひとつ、丁寧に対応していきましょう。
免許更新時の質問票への正直な回答
運転免許の取得や更新の際、窓口で渡される「質問票」を軽く考えてはいけません。2014年の法改正以降、病状に関する虚偽の申告には非常に厳しいペナルティが設けられるようになりました。
質問票に含まれる重要な項目
質問票には「意識を失ったことがあるか」「医師から運転を控えるよう助言を受けているか」といった問いがあります。突発性難聴に伴う激しいめまいで立っていられなくなった経験があるなら、これは正直に答えなければなりません。
もし「嘘を書いてバレたらどうしよう」とビクビクしながらハンドルを握るくらいなら、正々堂々と申告して、必要な手続き(臨時適性検査など)を受ける方が、精神衛生的にもずっと良いはずです。
【ポイント】質問票への正直な回答が免許を守る
質問票で「はい」と回答したからといって、即座に免許がなくなるわけではありません。専門医の診断書を提出し、現在の症状が運転に支障がないと判断されれば、そのまま運転を継続できます。透明性を保つことが、法的なリスクを最小限にする唯一の方法です。
虚偽申告が発覚した際の末路
もし虚偽の記載をして免許を更新し、その後に事故を起こした場合、それは単なる不注意では済まされません。罰則として「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」が科される可能性があるだけでなく、刑事責任や民事責任において、極めて不利な立場に立たされます。
警察は医療機関との連携を強化しており、事故後の調査で病状の隠蔽は容易に判明します。
私はスポーツに関わってきた者として、ルールの大切さを痛感しています。ルールは人を縛るためのものではなく、参加者全員の安全を守るために存在します。
自分の身体の状態に嘘をつくことは、結果として自分自身を窮地に追い込むことになります。今の体調に不安があるなら、まずは正直に申告し、法的なサポートを受けることから始めませんか。それが、再び安心して道路に戻るための、最も誠実な近道です。
めまいがある時に車の運転が絶対禁止な理由

突発性難聴の患者さんのうち、約半数の方が経験すると言われる「めまい」。実はこれが、難聴そのものよりも車の運転において最大の敵となります。
内耳には「聞こえ」を司る蝸牛だけでなく、平衡感覚を司る「三半規管」や「前庭」も存在します。突発性難聴は、これらすべてにダメージを与えることがあるため、恐ろしいめまいを引き起こすのです。
平衡感覚が失われる恐怖
めまいが起きている時、脳は「自分の体がどう傾いているか」「周囲がどう動いているか」を正しく認識できません。視界が上下左右に激しく流れ、地面が波打つように感じられます。
この状態でハンドルを握るということは、目隠しをして時速40キロ、60キロで走っているのと何ら変わりません。ほんの数秒、意識が遠のいたり視界が定まらなかったりするだけで、車は何十メートルも進んでしまいます。その先に歩行者がいたら……。
そう考えると、めまいがある時の運転がいかに危険か、容易に想像がつくはずです。
【重要】めまいがある時の運転は法的にも厳罰対象
回転性の激しいめまいがある期間の運転は、殺人行為に等しい暴挙です。これは道路交通法第66条「過労運転等の禁止」にも抵触し、病気の影響で正常な運転ができない状態での走行として厳格に処罰されます。
眼振(がんしん)と運転への影響
めまいが生じている時、目球が自分の意思とは無関係にピクピクと動く「眼振」という現象が起きることがあります。これにより、前方の信号やブレーキランプを正確に捉えることができなくなります。
また、空間識(自分がまっすぐ進んでいる感覚)が狂うため、知らず知らずのうちに対向車線にはみ出してしまうことも。これは本人の「気合」や「運転技術」でカバーできるレベルではありません。
私はスポーツを通じて、自分の限界を知ることの大切さを学びました。限界を超えて無理をすることは、勇気ではなく蛮勇です。めまいがあるなら、今はハンドルを握るべき時ではありません。
身体が発している「緊急停止命令」に従い、まずはしっかりと治療に専念しましょう。平衡感覚が戻り、医師から「もう大丈夫」という太鼓判をもらうまでは、家族や友人の助けを借りる時期だと割り切ることが大切です。
突発性難聴でも安全に車の運転を再開するための身体ケア
急性期の激しい症状を乗り越え、法的な基準をクリアする目処が立ったら、次はいよいよ「実際に安全に運転し続けるための体調管理」のステップです。耳の聞こえが悪くなった分、他の感覚を研ぎ澄ませ、自律神経を整えることが、これからのカーライフを支える鍵となります。
虚偽申告で事故を起こした際の法的責任
もし病状を隠して運転を続け、その最中にめまいや耳鳴りによる集中力低下で事故を起こしてしまった場合、法的な責任は通常の事故とは比較にならないほど重くなります。
単なる「不注意」ではなく、「運転してはいけない状態だと知りながらあえて運転した」という悪質性が問われるからです。
過失割合の逆転と損害賠償
交通事故の解決には「過失割合(どちらが何割悪いか)」の算定が欠かせませんが、病状の隠蔽があった場合は、こちら側の過失が大幅に加算されます。
本来なら相手に非があるような状況でも、あなたの持病の影響が疑われれば、過失が10割(100%自分に非がある)とされるケースも珍しくありません。これにより、相手への高額な賠償金を自己負担しなければならないリスクが現実味を帯びてきます。
【注意】任意保険が使えなくなるリスク
任意保険についても、「重大な過失」や「告知義務違反」とみなされると、自分の怪我や車両保険の支払いが免責(拒否)されることがあります。残るのは、莫大なローンと後悔だけ……。そんな最悪のシナリオを避けるためにも、正規の手続きを踏むことが重要です。
刑事罰の厳罰化
近年、持病を原因とした重大事故に対しては、最長20年の懲役が科される「危険運転致死傷罪」の適用が増えています。
突発性難聴は正しく治療・申告すれば免許を維持できる病気です。それなのに、目先の「不便さ」を避けるために隠蔽を選び、一生を台無しにしてしまうのは、あまりにも勿体ない。
安全運転相談窓口(#8080)を通じ、「自分は法的に認められて運転している」という自信を持つことが、あなた自身を一生守る最高の保険になるはずです。不安な方は、当院の突発性難聴、自律神経と体調管理の考え方もぜひ参考にしてみてください。
安全運転相談窓口(#8080)の活用法

「病院の先生は運転を控えてと言うけれど、もう大丈夫な気がする」「免許の更新が近いけれど、正直に話して取り消されるのが怖い」。そんな時にぜひ活用してほしいのが、各警察本部に設置されている「安全運転相談窓口(#8080)」です。
ここは、病気や障害を持つ方が、どうすれば安全に運転を続けられるかを一緒に考えてくれる、非常に心強い味方です。
相談することが自分を守る
多くの方は「警察に相談したら最後、免許を没収される」と誤解されていますが、実はその逆です。相談に行くことで、今の聴力で必要な条件(ミラーの装着など)を明確に示してくれたり、安全に運転するための具体的なアドバイスをくれたりします。
ここで相談した記録が残っていることは、万が一の際に「自分は安全のために最善を尽くし、公的機関の指導を受けていた」という強力な証明になります。これは、法的な責任を問われる場面において、あなたを救う重要な証拠になるかもしれません。
【豆知識】#8080は全国共通の相談ダイヤル
#8080(シャープ・ハレバレ)は、全国どこからでもつながる専用ダイヤルです。匿名での相談も受け付けている場合がありますし、看護師などの医療知識を持った担当者が親身になって対応してくれます。一人で悩んでインターネットの不確かな情報に振り回されるより、まずは一本、電話をかけてみることから始めませんか。
段階的な復帰プランの相談
「今はまだめまいがあるから、あと1ヶ月後に再診して診断書を出してくださいね」といった、具体的なスケジュールを提示してくれることもあります。
こうしたプロセスを経ることで、自分自身の体調を客観的に見つめ直すことができ、精神的な安定にもつながります。大阪・十三にある当院の患者さまでも、この窓口を利用して「安心してハンドルを握れるようになった」と笑顔で報告してくださる方がたくさんいらっしゃいますよ。
24時間テレビの経験から伝える回復の土壌作り
私は以前、24時間テレビのチャリティーマラソンで、タレントランナーの体調を支えるメディカルスタッフとして帯同しました。そこで目撃したのは、ゴールを目指して必死に走るランナーの姿と、それを支える「身体のメンテナンス」の重要性です。
突発性難聴からの回復も、まさにマラソンのようなものです。
土壌がなければ芽は出ない
傷ついた耳の神経を回復させるためには、最新の薬や治療も大切ですが、それを受け入れるための「身体の土壌」が整っていなければなりません。
極度の寝不足、不規則な食事、仕事のプレッシャー。これらが積み重なった「荒れた土壌」に、いくら良い治療という種をまいても、なかなか回復の芽は出ません。
私のモットーである「やり過ぎない」というのは、今の自分の身体が持っているエネルギーを、まずは「修復」のために優先的に使ってあげよう、という考え方です。
休むこともリハビリ
マラソンランナーが膝の痛みを抱えたまま練習を強行すれば、本番で走れなくなるどころか、一生歩けなくなるリスクさえあります。
運転復帰を急ぐあまり、身体にムチを打って活動を続けることは、耳の神経の回復を遅らせる一番の原因になります。まずは鍼灸治療などで全身の血流を改善し、副交感神経を優位にして、ぐっすり眠れる身体を作ること。
そうして土壌が整って初めて、耳の聞こえや平衡感覚は着実に戻ってきます。伴走者として私があなたのそばにいます。一緒に、一歩ずつゴールを目指しましょう。
ステロイド治療後の不調を鍼灸で整える

突発性難聴の発症後、多くの病院ではステロイド治療が行われます。これは炎症を抑えるための標準的な治療であり、非常に重要です。
しかし、ステロイドの投薬期間が終わった後も、「耳鳴りがずっと続いている」「音がキンキン響いて怖い」「頭が重だるくて集中できない」といった不調に悩まされる方が後を絶ちません。実はこの不調こそが、運転再開を躊躇させる最大の要因となります。
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東洋医学が得意とする神経の安定
病院での治療が「原因物質(炎症)を取り除く」ことだとしたら、鍼灸治療は「残った機能を最大限に活かし、乱れたバランスを整える」ことが得意です。
耳鳴りは、脳が聞こえなくなった音を補おうとして、神経が過敏に反応している状態。鍼の刺激は、この過剰な反応を落ち着かせ、自律神経のスイッチをリラックスモードに切り替える働きがあります。
首や肩のこりを丁寧にほぐすことで、内耳への血流量を上げ、酸素と栄養をたっぷり届けるお手伝いをします。
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【ポイント】諦めなければ変化は起こる
「もうこれ以上は良くなりません」と言われた後でも、鍼灸によって不快な耳鳴りが気にならないレベルまで落ち着いたり、睡眠の質が改善したりする例は数多くあります。運転中に耳鳴りに気を取られず、前方の状況に集中できる身体を、時間をかけて作っていきましょう。
不安という心のブレーキを外す
突発性難聴を経験した後は、「また聞こえなくなったらどうしよう」という不安が常に付きまといます。この不安は自律神経を緊張させ、身体を硬くしてしまいます。
鍼灸の施術中に思わずウトウトしてしまうような心地よさを体験することで、緊張の糸が解け、心が「これなら運転しても大丈夫だ」という自信を取り戻していきます。
最終的な判断は主治医等の専門家と相談しながらになりますが、東洋医学という強力な味方がいることを忘れないでくださいね。
自律神経を整えて安全に車の運転を再開するコツ
さあ、いよいよ運転を再開する準備が整いました。再開にあたっては、これまで以上に「自律神経に優しい運転」を心がけることが大切です。耳の聞こえが悪くなった分、他の感覚を研ぎ澄ませ、自律神経を整えることが、これからのカーライフを支える鍵となります。
車内の環境を再定義する
まず、車内の音響環境を見直しましょう。突発性難聴の後は「補充現象」といって、特定の高い音が異常に大きく聞こえ、不快に感じることがあります。
好きな音楽でも、今の身体にとってはストレスになるかもしれません。再開してしばらくは、あえて「無音」か、ごく小さな音量で運転することをおすすめします。
これにより、周囲のサイレンや他車の音をより確実に捉えられるようになり、自律神経の過剰な緊張を防げます。
疲労を溜めない「やり過ぎない」プラン
スポーツでは疲れが溜まるとコンディションは下りパフォーマンスは落ちます。運転も同じです。1時間を超える運転は避け、こまめに休憩を入れましょう。
休憩中は車から降りて、軽く背伸びをしたり深呼吸をしたりして、自律神経のスイッチを切り替えてください。疲れる前に休むことが、耳鳴りやめまいの再発を防ぐ最大の防御策です。
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【豆知識】慣れた道から少しずつ距離を伸ばす
雨の日や夜間、見知らぬ道での運転は、晴れた日の昼間よりも何倍も神経を消耗します。まずは「天気の良い日の昼間」「慣れ親しんだいつもの道」から、少しずつ距離を伸ばしていきましょう。こうした成功体験の積み重ねが、脳の過敏さを和らげ、安全運転を一生の習慣にしてくれます。
安心して運転復帰を果たすために|突発性難聴の最終チェック

ここまで長い文章をお読みいただき、本当にありがとうございます。「突発性難聴になったら、もう運転できないのでは」という不安を抱えてこのページにたどり着かれた方も多いと思います。
でも、大切なのは数字上の確率ではなく、あなた自身が「納得して再開できるか」という点にあります。私の経験上、焦らず、隠さず、そして自分の身体をいたわりながら復帰を目指した方は、非常に高い確率で自分らしいカーライフを取り戻されています。
冒頭でお話しした営業職の男性も、3ヶ月後には安全に運転を再開されました。「先生、あの時無理して運転し続けてたら、今頃どうなってたか分かりません」と、笑顔で報告してくださいました。今では定期的に当院で身体のメンテナンスを受けながら、元気に仕事を続けておられます。
突発性難聴は、確かにある日突然あなたから「当たり前」を奪っていきました。しかし、それと同時に「自分の身体をもっと大切にしてほしい」という強いメッセージも運んできたのかもしれません。
スポーツによる怪我を乗り越えた選手が以前よりも賢く、粘り強くなるように、あなたもこの経験を経て、より安全で思慮深いドライバーになれるはずです。
法的なルールを守り、適切な補助機材を使い、そして鍼灸などを通じて自律神経を整える。このプロセスの一つひとつが、あなたのこれからの人生を支える強固な基盤になります。
大阪・十三の浜崎鍼灸整骨院では、あなたの「伴走者」として、いつでも門を開けて待っています。「運転席に座るとどうしても不安になる」「耳鳴りが気になって仕事に集中できない」。そんな時は、一人で抱え込まずに気軽にご相談ください。
やり過ぎず、一歩ずつ。あなたの安全な運転復帰を、私は全力で応援しています。
※当院のホームページに掲載している内容は、臨床経験や既存の研究に基づいていますが、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。施術による効果には、一人ひとりの体質や生活習慣によって個人差があります。私たちは、あなたの伴走者として、あなたにとっての最善を一緒に見つけていくことをお約束します。
執筆:浜崎 洋(浜崎鍼灸整骨院 院長)
筆者プロフィール
浜崎鍼灸整骨院 院長。国家資格(鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)を保有し、臨床歴37年以上。大阪市・十三にて地域密着型の施術を行いながら、交通事故後のケアや自律神経の調整、突発性難聴の鍼灸アプローチにも力を入れている。
地域健康イベントや災害ボランティアにも積極的に参加し、「やり過ぎない」をモットーに、患者一人ひとりに寄り添う施術を心がけている。
お問い合わせ:浜崎鍼灸整骨院 公式サイト


