逆流性食道炎に悩む方へ。自然に治すには:大阪の鍼灸師が伝える鍼灸と生活習慣改善

逆流性食道炎で食事が辛い女性

目次

こんなお悩みはありませんか?

  1. 食後に胸やみぞおちが熱くヒリヒリする胸焼けに悩まされている
  2. すっぱいものが喉までこみ上げてくる感覚(呑酸感)がある
  3. 夜間に胃酸が逆流して目が覚めてしまい、睡眠の質が低下している
  4. のどに何か張り付いているような違和感が続いている
  5. 声がかすれたり、慢性的な咳が出るようになった
  6. 食べ物を飲み込む時につかえる感じがする
  7. 胸の痛みが心臓の病気と似ていて不安になる
  8. 脂っこい食事の後に不快感やげっぷが増える
  9. 薬を飲み続けているが、やめるとすぐに症状が再発する
  10. 内視鏡検査(胃カメラ)に対する不安から受診をためらっている

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎は、胃の中の強い酸性の胃液や消化途中の食べ物が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。本来、食道と胃のつなぎ目には下部食道括約筋という筋肉があり、食べ物を飲み込む時以外は閉じて胃液の逆流を防いでいます。しかし、この筋肉の機能が低下すると胃液が食道へ逆流し、胸焼けなどの不快な症状を引き起こします。

日本における逆流性食道炎の患者数

逆流性食道炎は日本でも急増している消化器疾患です。
かつては欧米に多い病気とされていましたが、食生活の欧米化や高齢化により増加傾向にあります。1980年代には日本人の逆流性食道炎の有病率は1.6%程度でしたが、2000年代には13.1%まで増加しています。
現在では日本人の約10~20%がこの疾患を患っていると推定されており、検診時に逆流性食道炎の症状がみられる割合も1990年代の10.3%から2000年代半ばには18.9%まで増加しています。

放置するとどうなるか

逆流性食道炎を放置すると、以下のような深刻な問題が生じる可能性があります.

1:食道の炎症がひどくなると出血して吐血を起こすことがあります
2:睡眠障害が慢性化し、日中のパフォーマンスが低下します
3:長期間の炎症により、食道粘膜が胃の粘膜に置き換わる「バレット食道」という状態になることがあります
4:バレット食道は食道がんの発生リスクを高めることが報告されています
5:症状が悪化すると、食欲不振や体重減少を引き起こすこともあります
6:生活の質(QOL)が著しく低下し、心不全や狭心症、十二指腸潰瘍よりもQOLが低いとされています

逆流性食道炎の主な原因

下部食道括約筋の機能低下
食道と胃のつなぎ目にある筋肉の機能が低下すると、胃液が食道へ逆流しやすくなります。加齢や様々な要因でこの機能が低下します。

食道の蠕動運動の低下
食道の蠕動運動(食べ物を送り出す動き)が弱くなると、逆流した胃液をすばやく胃に戻す能力が低下し、食道に炎症を起こしやすくなります。

脂肪分やタンパク質の多い食事
脂肪分の多い食事は胃酸の分泌を増加させ、タンパク質は消化に時間がかかるため、胃酸の逆流リスクを高めます。

食べ過ぎや早食い
胃に大量の食べ物が入ると、胃が下に引き延ばされて下部食道括約筋がゆるみ、逆流を起こしやすくなります。

加齢
高齢になると下部食道括約筋を含む筋肉が衰え、唾液量も減少するため、逆流性食道炎のリスクが高まります。

肥満と姿勢の悪さ
肥満や前かがみの姿勢は腹圧を高め、胃液の逆流を促進します。また、ベルトやガードルなど腹部を締め付ける衣類も逆流のリスク要因です。

ストレスや喫煙、飲酒
ストレスは胃酸分泌を増加させ、喫煙は下部食道括約筋をゆるめ、アルコールも同様に括約筋をゆるめる作用があります。

ピロリ菌感染率の低下
ピロリ菌感染率の低下により胃酸分泌が増加し、逆流性食道炎のリスクが高まるとされています。

一般的な医療機関での対処法

薬物療法
胃酸の分泌を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬[PPI]やH2ブロッカー)が主に処方されます。これらは胃酸分泌を抑制し、食道の炎症を改善する効果があります。その他、消化管運動機能改善薬や粘膜保護薬、制酸薬なども使用されます。

生活習慣の改善指導
食生活の見直し、体重管理、食後の姿勢、就寝前の食事を避けるなどの生活習慣改善が指導されます。脂肪分の多い食事、アルコール、カフェイン、炭酸飲料などを控えることも推奨されます。

内視鏡検査(胃カメラ)
食道の炎症状態を直接観察し、他の疾患(食道がんなど)との鑑別を行います。びらんや潰瘍の有無、程度を確認します。

外科的治療
薬物療法で効果が得られない重症例では、腹腔鏡を用いた手術(食道裂孔ヘルニア修復術など)が検討されることもあります。

医療機関での対処法のデメリット

薬物療法
1:長期服用が必要なケースが多く、中断すると症状が再発することが多い
2:薬の副作用(頭痛、下痢、便秘など)のリスクがある
3:非びらん性胃食道逆流症(NERD)に対する症状改善率は50%程度と限定的
4:長期服用による骨折リスク増加や腸内細菌叢への影響が懸念される

生活習慣の改善
1:日常生活の大幅な変更が必要で、継続が難しい
2:効果が現れるまでに時間がかかる
3:仕事や社会生活上の制約(飲み会の制限など)が生じる

内視鏡検査
1:検査時の不快感や恐怖感がある
2:費用と時間がかかる
3:定期的な検査が必要な場合がある

外科的治療
1:手術に伴うリスク(出血、感染など)がある
2:術後に食物のつかえ感や腹部膨満感などの症状が出ることがある
3:手術を受けても症状改善が得られない可能性が約10%ある
4:術後のリハビリや食事制限が必要

症状が改善した未来

1:胸やけや呑酸感から解放され、食事を楽しめるようになる
2:夜間の胃酸逆流がなくなり、質の高い睡眠が得られるようになる
3:薬への依存度が下がり、副作用の心配から解放される
4:食道がんなどの合併症リスクが低減し、将来の健康不安が軽減される
5:生活の質が向上し、仕事や家庭での活動に集中できるようになる。


FAQ

逆流性食道炎は自然に治りますか?

軽度の場合は食生活の改善などで症状が和らぐこともありますが、多くの場合は適切な治療が必要です。放置すると症状が悪化したり、合併症を引き起こす可能性があります。生活習慣の見直しと適切な治療を組み合わせることが大切です。

逆流性食道炎の人がやってはいけないことは?

食べ過ぎや早食い、就寝前の食事、高脂肪食、アルコールやカフェインの過剰摂取、喫煙は避けるべきです。また、食後すぐに横になること、腹部を締め付ける衣服の着用、前かがみの姿勢も症状を悪化させるので注意が必要です。

内視鏡検査は必ず受ける必要がありますか?

症状が典型的で軽度の場合、まずは薬物療法から始めることもあります。しかし、食道がんなどの重篤な疾患との鑑別や、治療効果の評価のためには内視鏡検査が重要です。特に50歳以上の方や、警告症状(体重減少、嚥下困難、吐血など)がある場合は検査をお勧めします。

薬はいつまで飲み続ける必要がありますか?

症状や内視鏡所見の改善に応じて、医師の指導のもと薬の量や種類を調整していきます。完全に中止できる場合もありますが、症状が再発しやすい方は長期の服用が必要なこともあります。生活習慣の改善と並行して、個々の状態に合わせた治療計画を立てることが大切です。

逆流性食道炎と心臓の病気の症状はどう見分けるのですか?

逆流性食道炎による胸痛は食後に起こりやすく、横になると悪化し、制酸薬で和らぐ傾向があります。一方、心臓の病気による胸痛は運動時や精神的ストレス時に起こりやすく、左腕や顎に放散することがあります。ただし、自己判断は危険なので、胸痛がある場合は必ず医療機関を受診してください。

禁煙すると症状は改善しますか?

はい、禁煙により症状が改善することが研究で示されています。喫煙は下部食道括約筋の機能を低下させ、胃酸分泌を増加させるため、逆流性食道炎の原因となります。禁煙治療を受けた方の約43%で症状が改善したという報告もあります。

妊娠中の逆流性食道炎はどう対処すればいいですか?

妊娠中はホルモンの影響と子宮の増大による腹圧上昇で逆流が起こりやすくなります。少量の食事を複数回に分ける、就寝時に上半身を高くする、刺激物を避けるなどの生活習慣の工夫が基本です。薬物療法が必要な場合は、胎児への影響が少ない薬を医師が選択します。

子供も逆流性食道炎になりますか?

はい、子供も逆流性食道炎になることがあります。特に乳児では生理的な逆流がよく見られますが、成長とともに改善することが多いです。学童期以降では、食生活の乱れや肥満、姿勢の悪さなどが原因となることがあります。子供特有の症状として、繰り返す咳や喘息様症状、嘔吐などがあります。

逆流性食道炎と食道がんの関係はありますか?

長期間の逆流性食道炎により、バレット食道と呼ばれる状態になることがあります。これは食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わった状態で、食道がんのリスク因子とされています。ただし、バレット食道から食道がんに進行するのはごく一部のケースです。定期的な検査と適切な治療が重要です。

どんな食べ物が症状を悪化させますか?

脂肪分の多い食品、チョコレートなどの甘いもの、柑橘類などの酸味の強いもの、トマト、コーヒー、紅茶、アルコール、炭酸飲料、香辛料の強い食品などが症状を悪化させることがあります。また、個人差があるため、自分に合わない食品を見つけることも大切です。

鍼灸治療が逆流性食道炎に有効な理由

鍼灸治療は、薬物療法や生活習慣改善と比較して、以下のような利点があります

自律神経の調整
鍼灸治療は自律神経系のバランスを整え、特に副交感神経の活動を促進します。これにより、胃酸の過剰分泌が抑制され、消化管の正常な運動が促されます。薬物療法が症状を抑えるのに対し、鍼灸は身体の自然な調整機能を高める点が異なります。

全身的なアプローチ
薬物療法が主に胃酸分泌の抑制という局所的な作用に焦点を当てるのに対し、鍼灸治療は全身の気・血の流れを改善し、体全体のバランスを整えます。これにより、逆流性食道炎の根本的な原因(ストレス、姿勢の悪さなど)にもアプローチできます。

副作用のリスクが少ない
長期の薬物療法では副作用のリスクが懸念されますが、鍼灸治療は適切に行われれば副作用のリスクが極めて低く、長期的な治療が可能です。

個別化された治療
鍼灸治療は患者さん一人ひとりの体質や症状に合わせてカスタマイズできます。西洋医学の画一的な治療法と比べ、より個人の状態に合わせた治療が可能です。

ストレス軽減効果
鍼灸治療にはリラクゼーション効果があり、ストレスを軽減します。逆流性食道炎の一因であるストレスを直接的に緩和できる点は大きな利点です。

姿勢改善への貢献
鍼灸と併用する手技療法により、猫背などの姿勢の問題を改善し、腹圧の正常化を促すことができます。これは薬物療法では対応できない部分です。

生活習慣改善のサポート
鍼灸治療は単なる症状緩和だけでなく、患者さんの生活習慣改善への意欲を高める効果もあります。定期的な施術を通じて、健康意識の向上と生活改善へのモチベーション維持をサポートします。

目次