逆流性食道炎って東洋医学で治りますか?鍼って怖いけど効きますか?

逆流性食道炎患者で睡眠不足になり苦しむ男性

逆流性食道炎にお悩み方からメールでお問い合わせをいただきました。

お世話になります。
逆流性食道炎で悩んでいます。一年ほど前から、食事の時間が本当に苦痛で、食べ物を口に入れると気持ち悪くなり、胸やけ胸の痛み、食後のみぞおち辺りの痛みがあり、すっぱい胃酸が喉までこみあげてくることもあります。
食事後は特に症状が強く、夜間に横になると症状が悪化するため、睡眠の質も低下しています。
日中も喉の違和感が続き、仕事や日常生活に集中できないことが多くなりました。憂鬱です。現在は病院で処方された胃酸を抑える薬を服用していますが、あまり効果を感じられず、長期服用の副作用も心配になってきました。
逆流性食道炎の原因として考えられることや、自宅で実践できる痛みを和らげる方法があれば教えていただきたいです。
早食いの習慣があり、仕事の関係で夜遅くに食事をとることも多いです。また、ストレスも多く感じています。そちらでお世話になっている知人から、整体や鍼灸治療が逆流性食道炎に効果があると聞きましたが、今までマッサージしかした事がなく、特に鍼灸は初めてで少し不安もありますが、自律神経の調整や内臓の機能改善に効果があるなら試してみたいと思っています。お忙しいところ恐縮ですが、どうすれば良いか教えていただけるとめちゃくちゃ助かります。。
よろしくお願いいたします。

ご本人にはすでに返信させていただきましたが、同じようなお悩みをお持ちの方も多いので、解説を加えたうえで共有いたします。

目次

当院からの返信内容

こんにちは、浜崎鍼灸整骨院院長の浜崎洋と申します。初めまして、よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
逆流性食道炎で当院に来院される方も多いです。また、「年々増えているのでは?」と思っています。
病院にもかかられているという事で、説明も受けていらっしゃると思いますが、大きく分けて3つの原因と、最近の研究で明らかになったことを書かせていただきます。

逆流性食道炎の原因3つ

まず、食道と胃の締まりが悪くなることです。
食道裂孔ヘルニアという胃の一部が横隔膜の穴を通って食道側にはみ出す状態や、加齢、血圧を下げる薬の副作用などが関係します。
次に、胃に圧がかかることです。
暴飲暴食、肥満、お腹に力を入れる動作、前かがみの姿勢、便秘などが原因となります。そして、胃酸が多く分泌されることです。
アルコール、高タンパク食、高脂肪食、コーヒーなどは胃酸分泌を促進します。

ストレスと自律神経の関係

最近の研究では、ストレスが逆流性食道炎の発症と深く関わっていることがわかってきました。
これ、私もそう思います。
胃酸の分泌は自律神経によってコントロールされており、ストレスは胃酸の分泌量やタイミングを変化させます。
ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、身体の緊張が抜けなくなったり、精神的に落ち着かなくなったりしますよね?
これらの状態が逆流性食道炎の症状を悪化させることがあります。

一般的な治療法の難しいところは?

病院での逆流性食道炎の治療は主に投薬治療と生活習慣の見直しが中心です。
投薬治療では、胃酸の分泌を抑制する薬、分泌された胃酸を中和する薬、食道の粘膜を保護する薬などが処方されます。
これらの薬によって約90%の人が一時的に改善を感じることが多いですが、すぐに再発してしまうことが問題です。
なぜなら、これらの薬は根本的な原因を解決するものではないからです。
また、先ほど挙げました原因やストレスがそれぞれの方のケースで複雑に絡み合って症状が出現するので、原因究明が困難で治療が難しく治りにくくなっているのだと思います。

当院の鍼灸整体治療のアプローチ

複雑に絡み合った原因を究明するために、当院は3種類の検査を行います。
1.姿勢の検査:写真を撮らせていただきPCのソフトにかけて分析、姿勢の歪みやクセを検査します。
2:自律神経の検査:これも検査機器を使い、今のストレス状態を把握させていただきます。
3:触診:治療台に座ったり寝ていただいて、関節の動き、筋肉の固さを把握します。

これら一方向からの分析ではなく多角的にあなたの状態を把握することで、最短で改善へ導けると考えます。
ぜひ一度いらしてください。

当院で使用する主なツボと施術方法

当院では、逆流性食道炎の鍼灸治療において、以下のようなツボ(経穴)を使用しています。
天枢(てんすう)はへその横にあるツボで、胸部の症状や消化器の不調に効果があります。
中かん(ちゅうかん)は胃の中心部に位置するツボで、消化器の調整や胃酸の過剰分泌の緩和に効果があります。
太衝(たいしょう)は手の甲のくぼみに位置するツボで、消化器の調整やストレスの緩和に効果があります。
神門(しんもん)は手首の小指側のくぼみに位置するツボで、自律神経の調整やストレスの緩和に効果があります。
押さえ方にはコツがあります。機会があれば説明させていただきます。

生活の中でできる逆流性食道炎の改善法

食生活の改善:1回に食べる量を減らす、間食を控える、早食いしない、食後はすぐ横にならないなどを心がけましょう。脂の多い食事やアルコールの摂取を控えることも大切です。
生活リズムの改善:食事する時間をなるべく同じにすることで、胃の負担を減らすことができます。規則正しく同じ時間に食事をとっていると、胃が次の食事に備えて準備ができるようになります。
また、衣服による体の締めつけも胃酸の逆流につながるので、服装もなるべく窮屈でないものを選ぶようにしましょう。

最後に

逆流性食道炎は、人それぞれの原因が違うために、画一的な薬物療法だけでは根本的な解決が難しいことがあります。
あなたの原因を究明して、あなたの未来が明るくなるよう、全力でサポートいたします。
元気祈っています。

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